キース・ゴードン(琉球アンダーグラウンド)
Respect rec.
 沖縄音楽のカタログを増やし続けるリスペクト・レコードから、クラブ〜ダンス系のアルバム『琉球アンダーグラウンド』が発売される(2002年3月27日発売)。
「琉球アンダーグラウンド」は、Uロイのアメリカン・ツアーに参加したこともあるカリフォルニア出身のジョン・タイラーと、「ツイン・ピークス」のリミックスを手がけたイギリス人DJ、キース・ゴードン(写真右)によるユニットだ。
 沖縄音楽を、欧米のダンス音楽に取り入れたアーティストとしてはタルビン・シンが何と言っても有名だが、琉球アンダーグラウンドは彼や、ニティン・ソーニーらに続くアジアン・テイストのユニットと言っていいだろう。 
 メンバーのキース・ゴードンが、結成のきっかけを語る。キースは沖縄の宜野湾在住。

『琉球アンダーグランド』ができるとは思っていなかった。
 ぼくらは1989年に沖縄で出会って、二人で一緒に作品を作ろうということになった。最初に彼が作ってきたトラックが「Soi Soi」で、そのあとジョンは2つ3つトラックを作ったんだけど、このクオリティだったらぼくらはアルバムが作れるじゃないかという話になっていった。
 でも、いったいどうやってCDにするのかが問題だったんだよね。
RES60
 面白いことに、ジョンが東京のコーヒー・ショップにいた時、偶然隣りの席に座っていたのが沖縄の話をしていたんだ。それがポール・フィッシャー(ジャーナリスト)と平安隆だった。二人が沖縄音楽のことを喋っているのを聞いたジョンが、「ぼくも沖縄に住んでいて、沖縄音楽が大好きなんだ」と話に加わったことから、このアルバムにつながったというわけ。
 それまで色んなツテを頼ってレコード会社にデモを送ってはいたんだけど、発売にまでは至らなかったのに、こんなラッキーなことがあるのかと思った。ぼくがヨーロッパにいた時も、悪条件の契約をさせられたりして失望もしていたのに今回は、その反対だったね。
 ジョンが沖縄を離れてアメリカへ帰る頃までには、ぼくらは15曲ほど作り終えていて、それをもとにぼくは県内でデモCDを作ったことがあった。そのCDの評判も売り上げも上々だったけど、やっぱり表に出れない欲求不満はたまっていた。
 だから今回のアルバムは、とても嬉しい出来事なんだ。
 沖縄の音楽は、図書館でCDを目一杯に借りて聞いていった。
 利用できるものはせいぜい利用しないとね。その中で、ぼくがこれはやりたい、サンプリングしたいと思った1曲が「てぃんさぐぬ花」だった。ここに選ばれている沖縄の歌もだいたい同じような経緯で知っていったね。結果として、アルバムには島唄も琉球古典も入っていて、ぼくらなりの面白い「チャンプルー・ミュージック」が出来あがったと思います。
「Koza Riot」(コザ暴動/70年に現・沖縄市で起きた米軍支配に対する大衆蜂起)に、琉球古典音楽「かぎやで風」を使っているのは、この歌のメロディがとてもシンプルでかつアタマから離れなかったから。これを「コザ暴動」の映画を作るとして、そのサントラに使ったら…なんて考えていくうちに「Koza Riot」が出来あがっていった。 
「かぎやで風」は、古典音楽も最も重要な1曲らしいから、ぼくらのような者がこういう風にミックスして、どういう反応が返ってくるか、少し恐くもあり、楽しみにもしているんだ。
 
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( 2002/03/12 )

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