キューバ音楽の新星、ロベルト・フォンセーカ
ビクター
 キューバ音楽の未来を担う一人とされるピアニスト、ロベルト・フォンセーカが来日した。
 フォンセーカは、2001年8月に日本でのデビュー盤『No Limit』(ビクター)を発売したばかり。伝統的なキューバンからヒップホップまで、広く才能を発揮する青年のプロフィールを聞いた。[協力:ビクターエンタテインメント]
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----生まれは?
 1975年3月29日です。キューバの首都ハバナの音楽一家の出身。
----音楽は小さい頃から覚えた。
 そうです。父はドラマー、母は歌手兼ダンサーで、兄の影響でドラムを始めて、その後すぐにピアノを弾くようになりました。ピアノは他の楽器に比べて何でも出来る楽器なんですよ。どんなジャンルの音楽でも、どんなメロディーでもリズムでも演奏することができる完全な楽器です。キューバの伝統音楽は、兄弟たちの影響でティーンの頃から深く親しむようになりました。
ビクター
----何でも聞く、と。
 ぼくが小さな当時から、音楽情報はキューバに不自由なく入ってきていますから。ジャズやフュージョンにも影響をうけました。ハービー・ハンコックやジョン・コルトレーン、マイルス・デイビス、キース・ジャレットなどがフェイバリット・アーティストです。
----キューバ音楽では?
 キューバ伝統音楽ではアルセニオ・ロドリーゲス。そして彼の楽団でピアノを弾いていたリリ・マルティーネスがフェイバリットですね。(注:両者は、サルサにも重大な影響を与えた現代キューバ音楽の大物)
----正規の音楽教育も受けたわけですよね。
 音楽学校へ進学しクラシックを学びました。音楽学校ではクラシック一辺倒。基礎と理論を徹底して教わりました。卒業後は多くのミュージシャンとのセッションを通じてキューバの伝統音楽の理解を深めました。ブラック・ミュージック全般にも親しみ、ヒップのグルーブ感も大好きです。
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----ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブとも関係があるんですよね。
 そうです。イブライム・フェレールのレコーディングやブエナ・ビスタのツアーに参加しました。ブエナ・ビスタは多くのことを学べる学校のようなものですよ。
----彼ら、オールド・タイマーから得たものは?
 伝統を深く理解しないと、新しいことに挑戦出来ないということです。ぼくは新しい音楽を吸収し、伝統曲への理解を深め、それに自分の持つ新しい感覚をフュージョンした音楽を作りたいんです。
----アルバム『ノー・リミット』について。
 今回のアルバムは、日本のJVCからのリリースということで、まずはキューバの伝統的なリズムを紹介したいと考えました。従って、前作までよりは伝統色が濃いアルバムになっています。でも、もちろん新しい試みも加えてますよ。例えば、2曲目の「シオマーラ」では打楽器が中心のルンバにピアノを入れています。
----「シオマーラ」は、パーカッションにボーカル、それにピアノという、一風変わった編成ですね。
 これは以前からやりたかったことで、たぶんぼくが初めてじゃないかな。5曲目の「コウォ・コウォ」では、アフロ・キューバンのバタ・ドラムとドラム・ループをミックスしてるし、6曲目の「デ・ケ・バーレ」ではボレーロをドラムンベースにしています。
----日本の印象はいかがですか?
 みんな親切ですね。9月1日に青山で開かれたクラブ・イベントにゲスト出演したんですが、深夜ライブでオール・スタンディングという条件だったからとても不安だったんだけど、結果的にみんなが楽しんで踊ってくれてとてもよかった。初めての来日で、こんなに歓迎してもらえると思いませんでした。
(おわり)

( 2001/09/05 )

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ロベルト・フォンセーカ
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