9月12日〜9月14日 しょうちゃんの蛇に三線/藤田正
「林次郎」
九月十二日(水)

 夏前に東京など各地でやった林房の林次郎展は、沖縄でも話題になったようだ。彼と一緒にステーキを食べていたら、店のママも「新聞見たわよ照屋さん」だって。照屋さん照れてらしたわ。
 林房は照屋林次郎の子どもの頃の名前だ。わらびな(童名)だね。ヤマトの武士だったら、千代丸って感じか。林房はいい年になっても周りから林次郎って呼ばれることはまずなくて、いつも林房りんぼうしてるんだ。
 林房から連絡があった。三月あたりから、九州や関西でまた三線展をやろうって。北陸はどうよ、とぼく。北海道でアイヌとやりたい、と林房。やりたいってあんた、「三線ウィズ熊踊り」ってか? …でもなんだか面白そうだね。
 夢ばっかり話をして、ぼくらは二人してずっと坊やなんだ。
「りん」
九月十三日(木)

 三線の名前をどうするかを考えて、生みの親である林房にメールする。「りん」でどうだろう。返事は、OK。林房三線の名前が「りん」に決まった。「林」という字は照屋さんちにとってはトーテム・ポールみたいなもの、いわば歴史的な支柱だから、やっぱり付けるのなら「りん」だろうと思っていた。で、男か。女か? B・B・キングのギターはルシールという女性だが、りんはどちら? 顔も形も男のような気がするし、知念大工の型は「鳴り」が大きい傾向にあるように思うから、なおのこと男、ってことか。
 男が男を抱いていると意識しながらりんを弾く。女の性の楽器よりも、それはずっとセクシュアルな関係にある、ような…。りんの肌はしっとりとしている。
「気多神社」
九月十四日(金)

 朝の五時、ようやく陽が昇りかけてきた時刻に気多神社へ出かける。ここには空海がいる。藤原行成がいる。月に数度はここにきて山に向かって話をする。今日は「りん」の報告を。帰り道、歩きながら歌の練習をしていると玄関に座ってタバコを吹かしていたおじさんがいとおしそうにぼくを見ていた。

( 2007/09/14 )

8月21日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「Wヤング」
8月16日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「ウークイ」
8月14日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「ウンケー」
8月8日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「大久保公園」
7月23日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「あんやんてぃんどう」
7月17日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「誠仁先生」
7月15日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「宮城島」
7月10日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「廻る命」
7月8日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「サカイトオル」
7月7日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「朝大さんの後輩たち」
7月6日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「ダリの沖縄」
7月1日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「四味線の脅威」
6月1日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「ひみつ会議だ」
3月31日〜4月3日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「園田青年団」
3月21日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「かぎやで風」
3月19日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「ディスク・ガイド」
3月12日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「腱鞘炎」
2月25日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「30周年」
2月23日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「記者会見」
1月4日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「伽羅」
12月30日、12月31日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「真南蛮」 「えにし」
12月27日、12月28日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「マスク」 「せんゆう」
12月22日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「浅草寺」
12月20日、12月21日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「調子笛」 「ちむぐくる」
12月14日〜12月16日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「コザ、コザ!」
12月11日、12月12日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「ひさしぶり」 「鏡よカガミ」
12月6日〜12月9日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「五十回忌」「市民病院」「篠原有司男」「河合谷小」
12月4日、12月5日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「琉ぬ風」 「オモテの拍子」
12月1日、12月2日 ≪しょうちゃんの蛇に三線≫
 「孝行イモ」
『照屋林賢のだれでも弾ける簡単沖縄三線入門』
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