健在! フォークの大ベテラン、高田渡を真鶴で聞いた
Beats21
 夏は全国で様々な催し物が企画される。神奈川の真鶴半島で行なわれた「真鶴野外芸術祭/Green in 真鶴2001」も、その一つだ(2001年8月18日〜19日)。
 最終日である19日のメインは、高田渡(写真)と上々颱風
 高田渡は93年に彼の「ホントはみんな」が、ハウス・シチューのCMに使われた頃からカルト的な人気を集めているが、当夜もそのオーラは充分に発揮されていた。
 真鶴の深い森の中で行われた「Green in 真鶴2001」は、地域の若い有志を中心にマーケットがオープンし、中央にはコンサート用の仮設ステージがあった。いかにも手作りというこのイベントに、高田渡と上々颱風はぴったり。特に日暮れに登場した高田渡は、そののんびりとしたギターと歌声が、真鶴の森と不思議とシンクロし、なんとも言えない夏の夜を演出してくれた。
 バックを付けたのは、元サンディ&サンセッツ〜海の幸の名ギタリスト、井上ケン一。高田との共演は初めてとのことだが、歌の邪魔をせず、しかしきっちりと歌世界を装飾する技量には改めて感心させられた。
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 高田渡の歌は、テンポものろのろとしていて、始まりも終わりも同じ感じの歌が多い。 だからいくぶん誇張して言えば、ボーッとして聞いているとずっと同じ歌が続いているように思えたりもする。
 しかし、このユルユル感がなんとも気持ちがいい。沖縄の「島唄」のように、ゆったりとした歌の流れの中に身をまかせる楽しみ。これが高田渡の大きな魅力であろう。
 何も変わらない、いや、徹底して変えてこなかったガンコな高田は、年を重ねることによって彼の歌世界がますます深みを増したように思える。 
 当夜、彼はラストに代表的一曲「生活の柄」(詞・山之口獏)をうたったが、この日本の路上生活〜ストリート・ポエムの名作は、高田がこれからもっと「老人化」すればするほど光るであろうことが確認できた。
 トリを飾った上々颱風(写真)は、高位安定のしっかりとしたステージだった。
 彼らは9月19日に新作『心の花』がリリースするが、他の追従者をもたない唯一無二のバンドになっていることを、ここ真鶴の舞台でも見せてくれた。
(おわり)
 

( 2001/08/20 )

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