ジェリー・ゴンサーレス(ラテン、ジャズ)
『Fire Dance』
■Jerry Gonzalez

 ニューヨーク・ラテン(サルサ)における重要なアーティスト、バンド・リーダー。
 ラテン世界で名をなしたのはコンガ奏者としてだが、現在はトランペッターとしても活躍している。1949年6月5日、ブロンクス生まれのプエルトリコ人。
 サルサが最もクリエイティブだった時代(60年代後半から70年代半ば)に頭角を現し、若い頃からエディ・パルミェーリ楽団で素晴らしいプレイを聞かせた。
 同時にキューバやプエルトリコの音楽、ジャズを研究し、仲間たちと共にニューヨーク・サルサの中で最も高いレベルの、かつハードコアなサークルを築きあげた。弟のアンディ・ゴンサーレス(ベース、51年〜)とのコンビネイションは、70年代以降のサルサにおける最高のリズムと言っていいだろう。
 ジェリー、アンディらがたどり着いた一つの頂点が、76年のセッション・グループ、グルーポ・フォルクロリコ(Grupo Folklorico y Experimental Nueva Yorquino)で、そのファースト・アルバム『Concepts in Unity』は、サルサにおける歴史傑作として今も語り継がれる。
 ジェリー、アンディ、そして彼らの大先輩にあたるマニー・オケンド(ティンバーレス)と結成したコンフント・リーブレも名作ぞろい。
 80年、アメリカン・クラーベから初めてのソロ『ジャ・ジョ・メ・クレ(Ya Yo Me Cure)』をリリース。土俗的なカリビアン・アフロ・ルーツとジャズの新しい融合を示した。
 このソロ・アルバムを元にして、フォート・アパッチ・バンドが結成される(バンド名は81年の映画『Fort Apache, Bronx』がきっかけ)。フォート・アパッチは、今の時代にサルサとジャズを育んだアップタウン・ニューヨークのインテリジェンスを伝える数少ないバンドとして高い評価を得ている。
 2005年8月4日〜7日にブルーノート東京に来演。
 来日メンバーは、以下のとおり。
 ジェリー・ゴンサーレス・アンド・ザ・フォート・アパッチ・バンド:ジェリー・ゴンサーレス(トランペット、フリューゲルホルン、コンガ)、ラリー・ウィリス(ピアノ)、ジョー・フォード(サックス、フルート)、アンディ・ゴンザレス(ベース)、スティーヴ・ベリオス(ドラムス)。

amazon.co.jp-『Fire Dance / JERRY GONZALEZ & FORT APACHE BAND』
amazon.co.jp-『Rumba Para Monk Jerry Gonzales & the Fort Apache Band』
amazon.co.jp-『Concepts in Unity / GRUPO FOLKLORICO Y EXPERIMENTAL NUEVA YORKINO』

( 2005/05/30 )

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