坂本龍一『ELEPHANTISM』
WPC6-10211
 活発なリリースを続ける坂本龍一の新作は、「象主義=エレファンティズム」という造語を題名にしたアルバム。
「N.Y.9.11同時多発テロがすべての人々に突きつけた問いへの答えを求めて、坂本龍一アフリカ大陸へと飛んだ」とプレス・リリースにある。このアルバムは、同名の「DVD BOOK」(月刊ソトコト)のサントラとして2002年5月14日に発売される。
 以下は、プレス・リリースから。

 テロ以降、「音楽を奏でることさえ困難だった」と語る坂本龍一にとって「再生」のきっかけとなったケニアへの旅。最初の二足歩行の人類が生まれた土地と言われた場所で彼が見、体験し、感じた記憶・映像が、音として表現されている。坂本自身がMDで採集した現地の様々な音を基点に、ニューヨークでその旅のアルバム作りが行われた。コンセプチュアルな12楽曲が示すのは、これがある意味で「オリジナル・フルアルバムに等しい」ということだろう。
 もともとはサウンドトラック的アプローチとして作られ始めたが、最終的には坂本龍一自身が「これはオリジナルのフルアルバムと言ってもいい」と認めている。音への新しい挑戦、回顧、リミックスやミックス、アレンジや非アレンジなど、坂本龍一ならではの音楽的アプローチが詰まっていることも特徴のひとつであり、何よりも「アフリカ」をメインテーマにしていることに注目したい。
 不思議な音階の弦楽器の音色(Elephantism Theme)で幕を開けるアルバムは、「領事館(Embassy)」と題されたアンビエントなサウンドでケニアへと舞い降りる。そして「エレファンティズム=象主義」の世界へと聴き手を運び入れる(Elephantism 2)。
 少数部族の祭りがあり(Elmolo Dance)、唄があり(Masai Dance)、巨大なアフリカの奏でるビートに包まれると(Great Africa)、いつしか聴き手は「象主義世界」の1人として踊り(Elephantism Dance)、最後にはマサイの子供たちとともに唄を唄っているはずだ(Masai Children's Song)。
 12曲が、「ひとつの旅」として提示され、僕らはパスポートもいらずその太古の大陸への旅へ、入っていくことになる。
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「象主義 by ライアル・ワトソン」
 大きな群で行動する象は、ひたすらやさしい動物です。彼らはとても仲がいい。象にしてみればなぜツインタワーであんなことが起きたのか、わからない。あの出来事に何の意味も見いだせないでしょう。お互いを殺すという概念は、象にはまったくないのです。私は思います、象のように常にやさしくありたいと。そして、私は確信しています。今のこの時代にこそ、『エレファンティズム=象主義』が必要なのだと。(プレス・シートから)
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( 2002/05/13 )

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