元ちとせの待望のデビュー・アルバム『ハイヌミカゼ』
ESCL2320
「ワダツミの木」をヒットさせた奄美出身のシンガー、元ちとせのデビュー・アルバム『ハイヌミカゼ』(エピック)が発売される(2002年7月10日)。
「100年にひとりの声が、めぐりあった10曲」というキャッチ・コピーのもと、「ワダツミの木」はもちろん「君ヲ想フ」などが収録されている。
 以下はプレス・リリースから、全10曲の楽曲解説。

1 サンゴ十五夜
 インディー時代から元ちとせのサウンドを支えてきた間宮工の手になる、アップ・テンポの新曲。何度も繰り返される「ウガミブシャタ」という言葉は、奄美大島の方言で「逢いたい、逢いたかった」という意味。歌詞の面でもアルバム冒頭を飾るに相応しい。
 満月が照らす夜の海で、水平線の向こうをいく船影を見た時の切ない気持ちを思い出しながら歌ったとのこと。
Epic rec.
2 ワダツミの木
 もはやおなじみとなったデビュー・シングル。出荷枚数80万枚を超え、4月22日付のオリコンのシングル・チャートでは発売から2ヶ月を過ぎて1位を記録した、超ロング・セラー。元レピッシュの上田現の作詞・作曲によるレゲエのリズムをベースとしたキャラクタリスティックな1曲。「今まで以上に大切に海のことを思いながら歌えた」ためか、多くの人の胸を打った。

3 夏の宴
 1曲目と同じ間宮工の作編曲による新曲。祖先の霊とともに踊る、奄美の伝統的な行事「八月踊り」のことを思いながら歌ったとのこと。

4 ひかる・かいがら
 インディー時代にも共演した山崎まさよしの書き下ろし。ギター、ドラムも山崎自身が手掛けた、家族のような愛情に溢れたトラックが完成した。ドラムを叩きながら、山崎氏は「俺はリンゴ・スターだ!」と宣っていたらしい。
5 心神雷火(しんしんらいか)
 間宮工&HUSSY_Rのコンビネーションによる新曲。

6 37.6
 間宮工の書き下ろしによる新曲。歌詞は、子どものころのワンシーンを描いたどこか懐かしいもの。

7 初恋
 杏子などへの楽曲提供で知られる肝沢幅二による1曲。恋愛について初めて歌われる。

8 ハイヌミカゼ
「ワダツミの木」と同じく上田現作詞・作曲による、アルバムのタイトル・ソング。元ちとせのハイトーンのファルセット・ヴォイスがきらきらと輝く耽美的なトラックとなった。「ハイヌミカゼ」は奄美の方言で「南風」を意味する言葉である。

9 君ヲ想フ
 埼玉出身でありながら奄美・沖縄の良き理解者であり、シンガーソングライターのハシケンの書き下ろしによるセカンド・シングル。18歳の時に元ちとせが奄美を出ていくときの不安をふりかえりつつ、今の気持ちを伝えたのに対して、旋律が書かれ、HUSSY_Rが歌詞を整えた。自分が出会い、関わったさまざまなひとたちを大切に想う気持ち=奄美の方言で「カナシャル(愛しゃる)」気持ちを歌い上げる。
10 凛とする
 昨年ライブで来日していたフランスのユニット「ディープ・フォレスト」の2人は、元ちとせのインディーでのデビュー・ミニ・アルバムを聴いて、自分たちのCDに参加して欲しいと考えた。プロモーション用のそのCDのボーナス・トラックとして収録されていた奄美の島唄「糸繰り節」を、彼らは自分たちのニュー・アルバムにサンプリングすることに決めた。
 そうしてできあがったのが「WILL YOU BE READY」(アルバム『MUSIC DETECTED』2002.06.05)である。元ちとせにとってこれが世界へのファースト・ステップとなる。彼女の声が世界標準であることの証明となった。
 この曲はそんなやりとりの中からディープ・フォレストのメンバー=エリック・ムーケが書き下ろしプロデュースすることとなった1曲。
 アルバムのラストを飾るに相応しいスケール感をもったトラック。デモを初めて聴いた時に「寒い国の音」に感じたため、歌詞は、元が北海道で初めて雪を見た時の経験をもとに書かれている。       
 
関連サイト:

( 2002/06/21 )

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