韓国のトップ・シンガー、ソ・テジがパロディ裁判で勝訴
BMGファンハウス
 90年代に韓国ポップの流れを変えた人気ロック・シンガー、ソ・テジ(元ソ・テジ&ボーイズ)が、自作品のパロディ・ソングとビデオの販売禁止を訴えていた事件で、ソウル地方裁判所は2001年11月2日、社会風刺のパロディと主張した被告側の主張を退け、被告は「オリジナルの同一性維持権を侵害」との判断を下した。
 この裁判は、何かと話題の多いトップ・シンガーが起こした裁判というだけでなく、韓国におけるパロディという表現の法的な基準となるものとして注目を集めていた。
 ソ・テジ側の訴えは、ソ・テジ&ボーイズが人気絶頂にあった1995年のアルバム『Come Back Home』のタイトル・ソングを、イ・ジェスが「コンベクコム」と変えてパロディ化したことに端を発している。
 2001年7月、ソ・テジは原曲を勝手に変えられたことによって権利が侵害されたとし、「コンベクコム」のCDとビデオの販売を禁止する仮処分を申請したが、イ・ジェス側は、これは社会風刺としてのパロディであると主張、両者の意見が全面的に対立する裁判となった。
 ソウル地方裁判所は、「コンベコム」は原曲をマネて笑いを取ろうとするだけの歌であると判断し、ソ・テジ側の同曲の販売禁止要請を支持する決定を下した。
 ただし、判決によれば、原曲の作者であるソ・テジ自身の著作財産権については、同曲が韓国音楽著作権協会に信託譲渡されているがゆえに、侵害されたとは言えず、またビデオにソ・テジをマネた人物が登場しているからといって名誉毀損とは言えないとの判断もしている。
 イ・ジェス側が抗告するかどうかは、現時点では未定。
 裁判で争われた原曲「カム・バック・ホーム」は、ソ・テジが突然の引退宣言(96年)によってグループが空中分解する直前にヒットしたヒップホップ・ソング。
 歌の内容は、親や社会によって抑圧され、悲しみや憎しみを背負っている「お前」や「ぼく」だが、それでも未来はある、愛されてもいるんだ、元の場所へ帰っておいで、というもの。
 この歌のヒットによって、実際に20名を超える家出少年が帰ってきたという。
 なお、ソ・テジは引退宣言のあと約4年間、公式の場から姿を消し、2000年にカムバック。この10月には、彼個人としての初めての日本盤(シングル)「Feel The Soul」が発売されたばかり。
 
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( 2001/11/06 )

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